映画HOMESTAY感想

アマプラオリジナル作品、HOMESTAYを観ました。

 

ジャニーズが主演の作品で、かつ予告編でキラキラした雰囲気が伝わってきたので、てっきり恋愛ものの作品だと思っていました。

 

ですが、そこで立ち止まらずに、ちゃんと観てよかったです!

良い意味で期待を裏切られました。

 

物語の初めの方は、確かに恋愛要素もあったのですが、中盤以降のガラッと雰囲気が変わるストーリ―が圧巻。

 

途中からずっと苦しくて、自分の心を強い力で鷲づかみにされ続けているような苦しみを覚えました。

 

途中の主人公が自殺を試みるシーンでの、「自分の存在を気づいてもらうために、死を選ぶ」という選択が、もう苦しくて苦しくて。

 

主人公は、本当にそれ以外何も見えなくなってしまうくらいに、完全に追い詰められていたのだと思いました。

 

ですがその一方で、「自分から声を発さないと、自分の苦しみには気づいてもらえない」という言葉にハッとさせられました。

 

誰もが自分の人生を生きるのに精いっぱいで、正直自分以外の人がどれだけ苦しんでいるのか、身をもって体感できていないと思います。

 

自分の人生を生きたいのなら、他人に期待し、依存しようとするのではなく、「自分の道は自分で切り開く」くらいの気概が必要なのかなと思いました。

 

とはいっても、人生のどん底に突き落とされたときに、正直そんなことを思いつく心のスペースは残されていないですけどね…。

 

個人的に一番胸に刺さったのは、「自殺は自分自身を殺すこと」という言葉です。

 

仏教?の世界で、自殺した人は成仏できない、と聞いたことがあります。

 

自殺した人はそれまで十分に苦しんだのに、どうして死後にも苦しみを与え続けるのだろうと、これまでは正直、その教えが理解できていませんでした。

 

ですが、この映画を観て分かった気がします。

 

自殺すること、つまり自らの手で自らの命を殺してしまうことは、絶対にやってはならない「殺人」だということです。

 

自らの人生を終わらせてしまいたい、この世界から消えていなくなってしまいたい、そんな風に思っている人に対して、この言葉はとても残酷なものだと思います。

 

目の前に自殺したいと思っている人がいたら、「自殺は殺人」だなんて口が裂けても言えないです。

 

ですがこの映画を観て、もし私の知らないところで、見ず知らずの人で自殺をしたいと思っている人がいるとするならば、一人でも多くの人にそれを思いとどまってもらいたいと思いました。

 

そう願っているだけなので、実際に私が何か行動に移せるわけではありません。

 

けれども、自殺してしまうことは悲しいなと、漠然とした思いではありますが、強い願いのようなものが湧いてきました。

 

 

私は映画を観て、久しぶりに泣きました。

 

どうせキラキラした恋愛ものだろ、といって食わず嫌いしなくてよかったーと、心から自分を褒めたいです。

 

人生は、誰かの人生にHOMESTAYさせてもらっている。

 

そんな風に気楽に考えて、図太く生きていこうと思います。

 

とても良い作品に出会えました。

ありがとうございます!