レビュー・ごめんなさい、ずっと嘘をついてきました。――――福島第一原発 ほか原発一同

政府が今まで私たち国民にひた隠しにしてきた原発の真実を、隠すことなく公表してください。
 

原発が語り手となって伝える、今まで知らされてこなかった真実。15章に渡る「ごめんなさい」を、私たちはどう受け止めればいいのか。
この本を読んだあなたがどう感じ、どんな行動を起こすかが大切です。もし万が一、あたかも何もなかったかのように原発依存を続けるなら、事故は必ずまた起きるでしょう。起きるはずのないことでも起きるのですから、一度起きたことがまた起きるのは必然です。原爆が二度落とされたように…。
──科学ジャーナリスト 倉澤 治雄


ウルトラクイズ優勝の僕の肩書きはいったい何だったんだろう。本当に世界は知らないコトにあふれてる!
──アメリカ横断ウルトラクイズ 第13代クイズ王 長戸勇人

とざい、とーざい! ここにおわすは原発の、嘘かマコトかこの懺悔⁉︎事実は小説より悲劇、知らずに生きるのは災難。 ──おしどりマコちゃん(漫才師・記者) 

 

 

私は宮城県出身で大震災を経験しました。ですが、お隣である福島県の惨状を耳にしても、心のどこかで、原発はなくてはならないもの、という気持ちでいました。
震災後、いくつかの原発が再稼働するのをニュースで見ても、対策をしっかりしていれば安心、とさえ思っていました。
しかし今回この本を読んで、その思いは見事に砕かれました。
私と同じような思いを持っている方に、ぜひ読んでもらいたいです。

この本は、決して難しい説明文だけで構成されたものではありません。
中学生以上ならわかるような、とてもかみ砕いた表現で書かれているので、とてもすんなり、しかし確実に原発への恐怖を伴いながら、頭に入ってきます。

読んでいて一番恐ろしかったのは、原発は事故を起こさなくても、通常運転時でさえ常に大量の放射線を放出し続けているということです。私たちは常に、天然に存在する量以上の放射能を浴びているというのに、そんなこと政府は一度も教えてくれたことはありません。

今まで私が全く知らなかった原発の真実を次々と目の当たりにし、いかに私たち国民が政府の都合の良い情報だけに踊らされてきたか、改めて思い知らされました。

「火力メインの従来の発電方法では地球温暖化が進んでしまうし、代替エネルギーだけでは必要な発電量を賄いきれない。だから原発が必要」

政府が言っていることも一理あります。だからといって、私たちの健康が害されてよいことはありません。
それよりも先に、政府が今まで私たち国民にひた隠しにしてきた原発の真実を、隠すことなく公表してください。考えるのはそれからです。

原発反対の方はもちろん、原発を使用するのは仕方のないことだと考えている方も、この本を読んで、その現実を目の当たりにしていただきたいです。