レビュー・「人見知り」として生きていくと決めたら読む本

人見知りをするような内向的な人は、洞察力も鋭く、豊かな感性と能力に恵まれている。
すぐに自分を責めたり、人と比べて落ち込むなど、「こうすべき」「これが正しい」という思い込みを捨て、本来の能力を開花させながら人生を楽しむ方法を著者の実体験を交えて本音でお伝えしていく。

 

「人見知り= 損」だと思う方、結構いるのではないでしょうか。

 

かく言う私もかなりの人見知りであるため、これまでの人生で損したことも多いと考えてきました。

 

しかしこの本で、自身も人見知りである筆者の午堂さんは、

 

「人見知りであっても何の心配もありません。私は今とても幸せな生活を送っています」

 

と断言しています。

 

それはなぜか?

「人見知り」として生きていこう―

こう決め、それでもやっていける環境を作ってきたからだそうです。

 

この本では、「人見知り」を一つの「資質」としてとらえ、いかにその資質を生かしていくか、その方法が書かれています。

 

人見知りだろうと何だろうと、自分に適した環境に身を置けば、自分らしく伸び伸びと、充実した人生を送れるようになるといいます。

 

例えば人見知りの人は、「自分はコミュニケーションが苦手であり、下手である」と感じています。

ですが、そもそもコミュニケーションとは本来双方向に行われるものです。

自分が一方的にしゃべるだけの単なるおしゃべりは、外交的に見えてもコミュニケーション下手と言えます。

 

その点、コミュニケーションが苦手だと感じている人は、聞き役に回ることが多いため、相手の満足度が上がるなど、むしろ長所になり得るそうです。

 

他にも、パーティーや宴会での振る舞い方として、

 

「出席すればOKと割り切る」、 「(朗らかな顔で)ひたすら食べて飲む」、「注文係・鍋奉行・お酌委員会に徹する」といった、実際の場面を想定した、人見知りのための世渡り術なども豊富に書かれています。

 

「人見知り=悪いこと」と思い込んでしまうと、なかなかそのネガティブイメージから抜け出せないこともありますよね。

 

ですがこの本を読むと、人見知りなら、いかにその「個性」を生かして生きていこうかと、前向きになれる気がします。

 

成功する性格や個性が決まっているわけではないし、性格で成功する・しないが決まっているわけでもありません。

成功に必要なのは、自分の性格や個性を大切にして生きる姿勢であり、自分が生きがいとして感じられる環境に身を置く、あるいは自らその環境を作り出すことだそうです。

 

自らが人見知りであることを認めてしまえば、ポジティブに物事をとらえられるようになりそうですね。